瓔珞<エイラク>第43話のネタバレ(見どころ)
皇后の思惑
輝発那拉ホイファナラ皇后は、瓔珞の住まいを延禧えんき宮に決める。
瓔珞の入内に反対しなかったのは「おもしろいから」、純貴妃が図に乗っているからちょうどいい好敵になる、そして「誰の味方もしない」と珍児ちんじに話した。
純貴妃は愉妃と碁を打ちながら、瓔珞の話をしている。
純貴妃が「あの者と親しかったのでは?」と尋ねると、「女官のくせにあれこれ指図して、煙たい存在だった」と話す。
愉妃は瓔珞を排除したいのなら良い策があると純貴妃に持ちかけた。
しかし、鐘粹しょうすい宮を去る愉妃は、にらみつけるように宮の方を見ていた。
瓔珞は荒れ果てた延禧宮に入った。
付けられた女官の中には、琥珀こはくと珍珠ちんじゅもいる。
琥珀は瓔珞を名前で呼び、敬おうとしない。
明玉がそれを咎めると「寵愛されない貴人を恐れる必要はない」と大口をたたく。
明玉が琥珀のことで怒っていると、瓔珞は「わざと送り込まれたのだ」と指摘する。
同じ長春宮に仕え、卑しい時代を知っているものなら瓔珞の悪口を言いふらすという寸法だ。
だからこそ動じてはならないと瓔珞は明玉に言う。
皇后様の庇護はもうない、何事にも慎重にならねば…と。
しかし明玉の不満は募る一方だ。
琥珀の態度は不遜で、宮は雑草がそこら中に生え東殿は廃屋も同然、届く食事は冷たく、手当は催促しなければもらえない。
そう喚き立てる明玉を見て瓔珞は笑い出す。
「純貴妃におびえていた頃は縮こまっていたのに、ようやく本来の明玉に戻ったのね」と額を小突いた。
復讐のために当面は我慢だと明玉に言い聞かせた瓔珞。
皇太后の褒美がなければ今頃飢えていたと、礼を尽くしに出かけることに。
瓔珞は毎日のように皇太后のもとに出向き、あの手この手で楽しませている。
少年の変装をして民間の雑書を聞かせると皇太后は大笑いする。
そこでは乾隆帝とも顔を合わせるが、瓔珞の方には見向きもしない。
皇太后のもとに日参していた瓔珞だが、風邪を引いたので明日は休みだと言い出す。
乾隆帝は瓔珞が寿康宮に現れないため気になっている様子。
延禧宮では琥珀が瓔珞に傲慢な態度で接している。
瓔珞は「その態度は不敬だ」と咎めるが改めない。
琥珀は「そんなに気に入らないなら飲まないで」と薬の入った茶碗を取り上げ去ろうとするが、そこに瓔珞のことが気になった乾隆帝がやってきて尻を蹴り上げられる。
乾隆帝は「この者を80回の杖罪にし、辛者庫しんじゃこへ」と命じた。
琥珀に世話を任せ、不遜な態度を乾隆帝に見せることで処罰させる。
怠け者は罰を受けるという見本を見せることで瓔珞は従者たちを従わせる。
全ては瓔珞の策だったのだ。
翌日、乾隆帝は寿康じゅこう宮を訪れる。
後ろを向いた舒嬪じょひんのことを瓔珞だと思った乾隆帝は「風邪は治ったか」と声をかける。
しかし、目当ての人物でなかったことに驚き、舒嬪が瓔珞と同じ物語を暗記してきたので披露すると言っても心ここにあらずだ。
乾隆帝は「用があるから」と去っていく。
入れ違いで皇太后が出てくる。
皇太后は大笑いしながら「一声も発さず陛下の心を奪うとは、やっとあっぱれな女が現れた」と言った。
乾隆帝はそのまま延禧宮に向かう。
門の上の東屋あずまやに通じる階段から降りてきた明玉は「魏貴人は花の香を楽しみたいので上で休んでいる」と話す。
乾隆帝は上に向かうと、東屋に置かれた寝台で休んでいる瓔珞を小突いた。
瓔珞は起き上がり礼をしようとするが、腕を引かれ乾隆帝の膝の上に乗せられてしまう。
乾隆帝が頬に口づけしたため、瓔珞は悲鳴を上げる。
下でそれを聞いていた李玉と明玉は顔を見合わせる。
李玉はお付きの者たちもみなさがらせた。
しかし明玉は複雑な表情だ。 明玉は1人宮の外で泣いている。
そこへ海蘭察はいらんちゃが通りかかった。
明玉は「過ちを犯したの」と話し出す。
自分が巻き込まなければ瓔珞は25才で年季が明けて勤めから解放されていた、なのに純貴妃にいたぶられたのが悔しくてわざと巻き込んだのだと。
海蘭察は「今後困ったことがあれば全力で君を助ける」と励ます。
明玉は海蘭察に抱きつき感謝した。
3日連続で寵愛を受けた瓔珞に妃嬪たちは嫉妬している。
皇后のご機嫌伺いの日に妃嬪が集まるなか、瓔珞だけが遅れているのだ。
慶貴人は「ほかの用で遅れているだけかも」と言うが、舒嬪は寵愛を鼻にかけている、女官出身だから一度きちんと教育すべきと主張する。
しかし皇后は、乾隆帝が誰を寵愛しようと自由、妃嬪たちは尊重しなければならないと話す。
そこへ瓔珞がやってきた。
瓔珞は皇后のために御花園で朝露を集めていたらしい。
皇后は、他に用がなければお開きに、と妃嬪たちを下がらせた。
瓔珞が外に出ると、嘉嬪かひん 金氏がやってくる。
亡くなった(というか嫻妃が殺した)嘉嬪の妹だ。
彼女は瓔珞を見て鼻で笑うと、「どれほどの美女かと思えばこの程度?」と言った。
入内してすぐ貴人に封じられ、2年も立たず宮殿の主に、今では純貴妃の次、舒嬪と同等の寵妃だという。
それを鼻にかけ傲慢だ。
儲秀ちょしゅう宮に住まい、美人で位も高い、瓔珞は彼女が頭角を現せばやり手だと話す。
嘉嬪は侍女の蘭児らんじに「嘉嬪は重病だ、陛下に会えないと息絶えてしまう」と李玉に伝えるよう言う。
寵愛を取り戻そうというのだ。
乾隆帝が儲秀宮に向かっていると道に日よけがしてある。
乾隆帝に問われ李玉が近くにいた太監に尋ねると「魏夫人の提案です」と話す。
暑い日が続くので乾隆帝の通る道にむしろで日除けを作るよう命じられた、使い古したむしろなので費用はかかっていない、侍従たちも日陰で休め助かっている。
そう聞いた乾隆帝は儲秀宮には向かわず延禧宮へ。
目の下に影を作り乾隆帝の訪れを待っていた嘉嬪は、儲秀宮の手前で行き先を変え延禧宮に向かったと聞いて怒り狂う。
乾隆帝が延禧宮にやってくると瓔珞は「暑いので散歩をしてくる」と出かけた後だった。
主人のいない部屋に入った乾隆帝は一枚の絵を見つけ…